2018年1月13日(土)建築会館にて記念セミナーを開催しました

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第一部 活動報告

挨拶: NPO雨水まちづくりサポート理事長 神谷 博

2016年7月28日設立してから1年半余り、主たる活動である「雨水技術者認定」、「雨水活用認証」、「雨水検定」を進めてきた。

来賓挨拶:国土交通省水資源部水資源政策課 今長岳志課長

「雨水の利用の推進に関する法律」成立後、その推進に力を注いできた。これを支援する本NPOの活動に期待している。

授与式:

雨水活用施設維持管理技士に認定証の授与 11名(当日出席7名)

雨水活用サイト認証授与1件の授与

雨水活用システム認証2件の授与

【サイト認証】

三井住友海上火災保険株式会社 駿河台ビル・駿河台新館(東京都千代田区)

認証レベル:エメラルドレベル

雨水活用に求められる性能を十分に有しており、雨水と緑、生き物への総合的取り組みが高く評価できる。

【システム認証】

株式会社トーテツ(東京都品川区)

・ガーデニング利用システム(認証レベル:シルバーレベル)

集雨・保雨・配雨の各部位を有効にシステム化して雨水活用に必要とされる機能を有し、維持管理が容易に行え、環境への負荷が少ない

・多目的利用システム(認証レベル:ゴールドレベル)

集雨・保雨・整雨・配雨の各部位を有効にシステム化して雨水活用に必要とされる機能を有し、維持管理が容易に行え、環境への負荷が少ない

株式会社プラネット(愛知県豊橋市)

・スマート花壇(認証レベル:シルバーレベル)

集雨・保雨・配雨の各部位を有効にシステム化しており、雨水活用に必要とされる機能を有し、維持管理が容易に行える

 

第二部 セミナー

基調講演:森本幸裕教授(京都学園大学)

「京のまちに雨庭をつくろう!」の冊子シリーズで、第一回(雨庭とは?)、第六回(寺社の雨庭)、第七回(京都市内初の本格的な雨庭)を配布。現代都市は洪水の多発、ヒートアイランド現象、生物多様性の損失の問題があるが、その救世主として「雨庭」が注目されていることを紹介。雨庭の仕組み、多様な効果、設置に適した場所探し、利活用の方法、ふさわしい植物についてなど、米国西海岸の事例や京都市内の多くの事例をあげて、実践することの重要さを分かり易く説明した。日本庭園はまさに雨庭の機能を十分に持っており、美しさも兼ね備えている。

話題提供1:笹川みちる+麓雄二 (雨水市民の会)

東京地区から「すみだ」における雨にわづくりとして、「すみだ、雨の三十六景プロジェクト」の報告があった。このプロジェクトは、2017年9月~11月に「雨水市民の会」が実施したもので、東京都墨田区向島地域で、「雨の日を楽しむアート」と「雨のつぼ庭づくり」の作品が紹介された。

 話題提供2:神谷 博(本会理事長)

東京「世田谷」における雨にわとグリーンインフラの報告で、野川流域や世田谷区内の雨にわの事例紹介があった。野川流域における長年の湧水復活や雨にわの取組みにより緑が多く先進的な事例。

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 話題提供3:角銅久美子(雨水社会づくり研究会)

2009年7月の福岡市内の樋井川水害をきっかけに市民の会が立ち上がり、2015年に九州大学を中心に雨水社会研究会が発足した。あまみず社会を実現するために、多世代・時間をつなぐ交流の場として、角銅さんの自宅を改築した「あめにわ憩いセンター」が2017年2月18日にオープンしている。あめにわ塾の開催や国内外からの多くの訪問者が来られた。

コメンテーター:屋井祐幸(雨水貯留浸透技術協会)

雨水活用が民間レベルでも水深されており、その要素技術として本「雨にわ」の実践を期待している。さらに、国土交通省も雨水活用やグリーンインフラの普及・促進により強力なバックアップが望まれる。

閉会挨拶:岡田誠之(本会副理事長)

来場、ご参加への御礼。